講師Mのドイツ音大留学 ”なかなか聞けない留学体験記”④

 〜ドイツ音大ピアノ留学〜交換留学準備

 さあ準備をしようとなると、まずはドイツ語、と誰しも考えると思います。

しかし私の場合は、行くと決めてから実際に渡航するまでが短かったので、準備らしい準備は殆ど出来ませんでした。

 

志望動機書を揃え、審査のためのDVDを録画し、何度か教授とやり取りをして、なけなしの脳みそを振り絞って、自己紹介を暗記したくらい。(こんなの現地生活が始まったらなんの役にも立ちません)

 

おまけに、確実に渡独できるかどうかも実は謎な部分があったのです。もちろん、交換留学に呼んでもらえるだけで有難い事なのですが、今までにそういう事例が無かったため、謎は謎のまま、とりあえずGO感は強かったです。

 

ドイツの音大は「プラッツ」と呼ばれる「志望する門下に空きは何席あるか」という定員システムで成り立っている所が殆どで、仮に試験に合格しても、プラッツが無ければ入学は出来ないことは、皆さんご存知ですか?

合格点にも色々あり、スレスレでプラッツが貰えたという人もいれば、ほぼ満点に近かったのに、席が埋まりすぎていてプラッツを貰えなかった、という人もいます。

つまり、合格点に達していて、プラッツが1つ以上空いていた場合、最終的に教授会議が行われ、どこどこの門下に行くように振り分けられるシステムなのです。ただしドイツのことですから、例外もあります。たくさんプラッツが空いている学期もあれば、0のこともあります。運の要素も大きいです。

 

志望する教授が明確な場合、そしてその教授と連絡を取りレッスンを受け、教授から「門下に入れてもいいよ」という表明が少なからずあった場合は、希望通りの展開になる事が多いですが、全くコンタクト無しで、志望欄に誰の名前も書かずにやみくもに受験した場合は、残念な結果になることが多いようです。(合格する人ももちろんいます)

 

さて、なんとか書類とDVDを揃えて提出し、「バチェラー(学士課程)の最終ゼメスターの学生として受け入れます」というお返事を貰った私でしたが、まだまだ問題は山積み。

学期が始まるのは10月頭ということで、約1か月の余裕を持ってチケットを用意し、学期が始まるまでホームステイしながら語学学校に通おうという事になりました。

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