講師Mのドイツ音大留学 ”なかなか聞けない留学体験記”⑧

 〜ドイツ音大ピアノ留学〜僅かなチャンス

 

交換留学の期間は約5か月間でした。

レッスンが進むにつれ、少しずつ進歩はあったと思います。しかし、手加減して貰っているという自覚も同時にありました。

 

5ヶ月をどう使うか。

日本に戻って卒業試験を受ける予定だったので、それだけはキッチリ仕上げておきたい。

考えた結果、とりあえず自分の悩みを脳の片隅に追いやり、今までの弾き方は大きく変えずに、帰国までの1つの成果としてプログラムを完成させる事に集中しました。

 

切り替え作戦が功を奏したのか、日本での試験はどれも無事に終わりました。

そして、さっさとドイツに戻る。

自分の中では「ユーチーブでみたあの世界的ピアニストの音の秘密が分かるまで帰らない」と、心に決めていました。

 

目的は、大学院受験。

周りに言われるまでもなく、今の自分のレベルでは博打だとハッキリ分かっていました。でも、答えを見つけるためには、これしかないような気がしていたのです。

 

5ヶ月の交換留学を終えて日本に戻ったのもそこそこに、もう一度ドイツに飛び立ちます。

 

ここからが、トンデモ事件ばかりの大学院受験の幕開けでした。

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